メガネのレンズの種類のなかで、ひとつだけで遠視にも近視にも対応したタイプが新しく販売され、注目を集めています。このタイプのものは、遠方視の度数、近視の度数、そして中間の度数のすべてがひとつにまとめられており、累進多焦点タイプとも言われています。この累進タイプの特徴として、遠くを見るための遠いところを見るための領域と、近くを見るための近いところを見るための領域があり、その中間に中間部領域の度数が累進的に変化する累進部領域がある点が挙げられます。これによって遠くから近くまで無段階で焦点が変化するため、ひとつのものでどの距離にも焦点を合わせることができます。
一方で、一枚に複数の度数を入れているため度数の変化している領域から見ると歪んで見えたり、顔を左右に振ったときに揺れを感じるといったことが起こりえます。これらの欠点を軽減させるのが累進タイプの性能にあらわれるとされ、技術が進んだ現代の累進タイプは、そういった度数変化の境界の違和感を極力減らしていることでも知られています。
累進タイプの主な使い方としては、遠くを見るときはやや上目使いで、近くを見るときはやや下目使いで見ることになり、累進帯長が短いと近くを見るときに目を下方に旋回させる幅が小さくで済むため近い方の視野が大きくなります。 日常的に使用をしていくものであれば、累進帯長は14ミリから16ミリ程度が理想的とされています。
また、使い方は同じとなっている一方で、使用する環境や職場に適した累進帯長の累進タイプを作成することも可能で、これを利用することによって目が全体的に疲れにくい環境をつくりだすことができ、仕事やその他の行事などでの集中力を切らすことなく続けることができます。